インドネシア・西ティモールのイカット綿糸作り器(A) 良い

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インドネシア・綿糸作りに欠かせない種出し器(A)
バリ島のずっと東、小スンダ列島の東の端に位置するティモール島は、その昔白檀の産地として世界的に知られていました。しかし白檀に優るとも劣らず、外来者を魅了したものが、豊かな織物文化でした。殊にイカット(絣織り)とソンケット(縫取り織り)が知られています。近年は、工場産の綿糸がその原糸として一般化していますが、その昔、糸は綿花から手紡ぎで一本一本作られました。この装置はかつて西ティモールのTTS(南中ティモール県)で、綿花から種を取り出す作業に使用されていたものです。推定で25-30年前まで使われていました。
サイズは、ハンドル部分を含めた最大横幅が約63.5cm、高さはおよそ45cm、最大奥行きは約10cm。重さはおよそ3kg。糸作りに欠かせない、織布文化の重要な一装置です。見事な彫刻が細部に渡って施されています。この装置は計9個のパーツから構成されています。2003年5月に行われたインドネシア文化宮(GBI)の現地調査で収集したものです。TTSの県商工局によりますと、おそらくボティ村で作られたものとのことです。ボティ村は、西ティモールで唯一、外来宗教を拒否し続ける民族が暮らしている4地域からなる村ですが、今では1地区を除くすべての地区にキリスト教が入っています。多くの種出し器は、彫刻部が少ないものですが、この一点は、例外的に素晴らしいモチーフが彫り込まれています。その意味で、大変貴重な逸品と言えるでしょう。
インドネシア文化宮GBI=Graha Budaya Indonesia)は、インドネシアの24時間ニューステレビ局『メトロTV』東京支局がプロデュースするインドネシア情報発信基地です。
インドネシア文化宮ブログサイト:http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/

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